怪奇現象

あんまり好きじゃないM2の先輩が過労で病院に行ったらしい。

んー。最近研究室の主と化している俺&もうひとりのM2の先輩は首をかしげてしまいました。

「ここ2週間、必ず俺たちより先に帰って後に来てるよね・・・?」
「てーか土日も俺らは全部いましたよね・・・?」

まあ、大学の寮に住んだら体調が悪くなって3ヶ月持たずに退寮するくらいだったらしいから、
きっと御体が丈夫ではないのでしょう。
(あ、2年間俺はピンピンしてたよ。きっと体が丈夫なんでしょう)

けれど俺は知っている。
彼は自分の学会発表準備だけやっていたこと。
もうひとりの先輩は、卒業アルバムの研究室のページを、
自分の準備そっちのけで先週の3連休にやっていたこと。
それを見ても手伝う素振りも見せなかったこと。

そして幹事をやるからわかる。
研究室の飲み会をやるとき「金がない」と毎回言うけれど、
普通車(なぜかレーシングタイプ、ただしコンパクトカー)に乗っていること。
もうちっと維持費が安い車なら少しはマシだったかもねぇ。

そして俺は忘れちゃいない。
そんな彼は「長岡の生活に車は必要だよ?」
とチャリで苦労してキツイ坂を毎日登っていた俺に、当然のように言ったこと。
入学当初から車乗り回してる方より、きっと俺のほうがわかるよね。


俺だって車は親に買ってもらったものだ。
だからそれ自体をどうこうは言わないし何とも思わない。
ただ、車が必要だからそれを買ってもらうってのを当たり前とは思っちゃいない。
できれば車なんか欲しくなかったし買うなら自分の金で買いたかった。
(一応それくらいのお金はありましたが。
維持費&車検は自分持ちという親との約束でこうなった。当たり前ですね。)

ところで、車を持ってから、今まで体力的・時間的に不可能だったことが可能になって、
実験をついついしすぎる傾向があったりする。
まあ、俺に割り振られた実験量が若干オーバーワーク気味だからなんだけどね。
しかも幹事業が俺中心になってるから忙殺寸前になるんだけどね。
まあ丈夫だから死なないけど。つーかまだまだ死ねない。

同じ研究室の助教授付きの同期は、学費から生活費まで自分でバイトして稼いでいる。
が、勉強もちゃんとして単位とかしっかり取っている。
俺はコイツより明らかに恵まれている(と言っちゃ語弊があるけどね)
けれどコイツは俺の幹事にとても協力してくれる。
だからかもしれない、俺が頑張れるのは。


他人は他人、自分は自分、そりゃそうだけど。
自分の頑張りは誰のためか、何のためか、
時々考えてみる必要はあるのかもしれない。
とりわけ、自活していない学生は大事じゃないかね。
湯水の如く金を使える家庭なら何も省みないでもいいかもしれんけどさ。