坊主にしたら。

冷房で風邪を引き、研究室とバイトを休んだ。

何もしないまま1日が過ぎた。

ぼうっとしていたら、1年半前に助教授に言われた言葉を思い出した。

よくあのとき殴りかからなかったと今になって思う。

すべてを実家のせいにするのは無理があるし、自分だって大いに反省すべき点があることくらいわかっている。そしてわかってもらおうとなんて思っていない。

それでも、なかなか辛辣なヒトコトだったと思う。

実家にいた頃の俺をたった一言で全否定した。


確かに俺は意気地なしでただ文句を言うだけの卑怯者だったのかもしれない。

でも後悔だけが口を突いて出てきそうだ。


俺だってもっと真面目に生きていたかった。歪んだのを誰かのせいになんてしたくなかった。何一つ諦めることなんてしたくなかった。


そりゃ一つ失い始めたとき何もかも全部捨てたのは俺だけど、捨てたくて捨てたものなんか一つもない。





今ならわかる、タバコ以外、全部必要だったこと。