さらば青春の光 そして生まれ変わるのさ
そんな歌があった。
確か小学生の頃だ。
時が経ち、いろいろなことを知ることがある。
知らなくてよかったことも、知ってすっきりすることも。
俺はやっぱり優しくない。
何にも分かってなかった。
せめてもう少し、せめてわずかだけでも。
強さと、優しさと、賢さがあったら。
我武者羅な気持ちだけじゃなく、ただ刺刺しい心と言葉だけじゃなく。
包み込めたとしたら。
あの時、ほんの少しは貴方を癒せたんじゃないだろうか。
もちろん、それで結果が変わったかというとそんなことは微塵もない。
今に不満なはずもない。こんな俺でも愛してくれる人がいる。申し訳ないほど幸せだ。
ただあの時、無力だった自分が情けない。許せない。
自分しか見えていなかったあの時の自分が。
今でもどうしようもなく嫌いだ。
それなりの事情はあった。
けれども言い訳にすぎない。
ただ弱かっただけ。
拗ねていただけ。
背を向けて耳を塞いでいただけ。
今は違う。